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-上空から見た湯島のアカモク生育地-
今話題の海藻「アカモク」の収穫が、5月の連休明けからピークを迎えた。
アカモクは資源保護のため収穫期間を限定して行われる。
カネリョウ海藻仕入部隊は日本全国、特に熊本県天草地方のアカモク生育地を中心に限られた期間内でアカモクの仕入に奔走。今回は天草「湯島」の収穫に密着した。
天草のアカモク生育地 「湯島」
– 湯島 –
湯島は熊本県上天草市に属する天草諸島と島原半島のほぼ中間に位置する周囲約6kmの島。島民約280人(2017年)に対し、島に住みつく猫が多く、「猫の島」といわれる。上天草市大矢野の港から船で20分程で到着、定期船は1日5往復している。
湯島に到着し、島の周囲を船で回ると収穫を待つアカモクの黒い影に覆われていた。
そこには10隻以上の船が集まり、湯島の漁師が船の上から水面に見えるアカモクを収穫し、カゴに詰め込んでいく。アカモクがスクリューに絡まる恐れがあるため、エンジンを止め、人力で船を移動させながら収穫を行う。
-アカモクの収穫作業。あたり一面に繁茂するアカモクをかきよせて収穫。ひと房が大人の身長より長い。-
この日は朝の11時過ぎから3時間程度収穫を行い、大矢野の鳩之釜漁港へ順次水揚げ、計量を行い、トラックに積み込み工場へ運ぶ。
多い時は1日10トンほどのアカモクが入荷され、到着したアカモクはすぐに箱詰め計量、凍結保管されることで鮮度を保つ。
-港へ水揚げ。1かご30kgほどあるため、陸にあげるのも一苦労。-
アカモクをいつも食べているという地元漁師の本田賢治さん(55歳)は「この粘りが体にいいと感じますね。ご飯にかけたりして食べています。とてもおいしい。」とアカモク愛を熱く語っていただいた。
-地元漁師の本田賢治さん-
(ライター 坂本店長)
今や一般的な海藻として定着しつつあるアカモクだが、どのような生態・特徴があるのか、改めてその魅力に迫ってみよう。
アカモクとは…
褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科に属する海藻。北海道(東部を除く)、本州、四国、九州の漸深帯(浅海)の岩上に分布。ギザギザした柔らかい葉と細長い円柱状の気泡、長い茎が特徴。繁殖時期になると生殖器が生長、胞子を出すようになる。
全長は1mから大きい物で7mほどの長さに達するものも。
元々は限られた地域でしか食用とされておらず、特に日本海側の地域ではよく食べられている。呼び方も地域によって異なり、秋田では「ギバサ」、新潟では「ギンバソウ」や「ナガモ」等、様々な呼び名がある。
食べ方としては茹でた後、細かく刻んでねばりを出し、ポン酢や醤油、めんつゆ等で味付けし、ご飯の上にかけたり、お味噌汁に入れるなどが一般的。アレンジ料理としてはとろろの代わりにお好み焼きに入れたり、玉子焼きに入れてもおいしく食べられる。
-アカモク-
-アカモクの生育現場-
健康成分の宝庫!
アカモクは生殖器部分が成熟すると、そこから粘り成分を大量に放出。その粘りには便秘解消や免疫力への効果が期待される「フコイダン」や肥満予防・美肌効果が期待されている「フコキサンチン」等の成分が豊富に含まれていることが近年判明。
テレビや新聞、ネット等のメディアで連日その健康効果が取り上げられており、生産が追いつかないほどである。
成熟したアカモクの粘りは海藻の中でもトップクラスのもので、湯通しして細かく刻んだアカモクを箸ですくうと、皿の中のアカモクが全て持ち上がるほどの粘りの強さである。
~アカモク編~
『おかげさま』スタッフの岩﨑です!今回は商品開発レシピ班が作ったアカモク料理を食レポ!ぜひご自宅でお試し下さい!
アカモクさつま揚げ
<材料>10個分
・白身魚すり身 … 100g
・アカモク … 100g
・片栗粉 … 小さじ2
・薄口醤油 … 小さじ1
・おろし生姜 … 3g
・揚げ油 … 適宜
<作り方>
①ボウルに白身魚のすり身、アカモク、片栗粉、薄口醤油、おろし生姜を入れ混ぜる。
②①をスプーンなどですくい、160℃の油で揚げる。
アカモク茶碗蒸し
<材料>3人分
・卵 … 2個
・出汁 … 350cc
・薄口醤油 … 小さじ1
・みりん … 小さじ1
・食塩 … ひとつまみ
・アカモク … 30g
・その他お好みの具
… 適宜
<作り方>
①ボウルに卵を割りほぐし、出汁、薄口醤油、みりん、食塩を入れ混ぜたらザルで濾す。
②器に具を盛り、上から卵液を流し込む。
③茶わん蒸しの容器に蓋をし、蒸し器で強火7分、弱火3分蒸して完成。
今月のスタッフ/おかげさまスタッフ 植野譲太
-おかげさまスタッフ植野譲太-
中途入社2年目の植野と申します。今年、1月に次男が誕生し、4人家族で子育てに奮闘中です。
ゴールデンウィークはいかがお過ごしだったでしょうか。期間中に妻の里帰りに合わせて、東京に行ってきました。妻の弟の結婚式も合わせていたので、慌ただしくも充実していました。
一家で結婚式会場までの電車移動の道のりも一苦労でしたが、飛行機が大変で、1時間半の旅も落ち着いたものではなく、妻と協力し、乗り込むのにも一苦労…。なんとか泣かないような対策を練りに練り込んだものの、その期待に反し、「お腹が減ったー!」と泣き出しました。
あたふたとミルクを作りだすわたくし…。
CAの方にもお気遣い頂き、席を移動させて頂いたりと、周りのお客様にご迷惑をなんとか掛けずに済みました。
-犬のお散歩ができるようになった長男-
次に次男への嫉妬で、長男のママの取り合いが始まります。パパの力は及ばない領域です。
歯がゆい気持ちもありながら、妻への感謝の念が益々増す今日この頃。
てんやわんやもありながら、楽しい楽しい(笑)1時間半の飛行機の旅でした。
クタクタで自宅に到着し、バタンキュー状態です。
なんだかんだ思い出いっぱいのゴールデンウィークになりました。
それでは次号もよろしくお願いいたします!
編集後記
店長の坂本です!
梅雨を迎え気分も沈みがちですが、海藻は採れたてを味わえる今が一番おいしい時期です!
近所の紫陽花もきれいに咲いており、他にも梅雨の時期だからこそできることを探してみると楽しいかもしれませんね☆
息子の涼輔はもうすぐ二歳。自我が芽生えはじめ、意思表示をするようになってきました。自分の意見はしっかり言える大人にならなければと改めて息子には教えられます(笑)
次号もお楽しみに!