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海苔の収穫取材報告~熊本県玉名市滑石編~おかげさま新聞 2018年(平成30年)第4号

おかげさま新聞

 

目次

つなぐわかめW受賞!!

 

大日本水産会会長賞・主婦大賞受賞

つなぐわかめ」が1月19日に東京で開かれた全水加工連の第28回全国水産加工品総合品質審査会で、大日本水産会会長賞と主婦大賞の2つを受賞した。

 

授賞式
– 授賞式 –

 

当商品は、三年の歳月をかけて自社養殖に成功した肉厚わかめを採れたての鮮度を保ったまま塩蔵し、水戻し後そのまま使えるようにカット・個包装した商品。水産業振興の取り組みとわかめの品質、消費者目線で使いやすく加工したことなどが評価され今回の受賞に至った。

 

通販ショップ「おかげさま」の坂本店長は「今回2つの賞をいただき、本当に驚きました。わかめの養殖に取り組み始めて今年で4年目になります。
徐々にノウハウを身につけ、品質のよいわかめを収穫できるようになりました。

 

当日振る舞われた、つなぐ わかめを使った料理
– 当日振る舞われた、つなぐわかめを使った料理 –

 

これも全て協力していただいた生産者・関係者の皆様のおかげです。生産者から消費者の皆様へこの想いをつなげていきたいということから『つなぐわかめ』と名付けました。これを機に皆様へおいしいわかめを味わっていただきたいと思います。」と各方面への感謝と受賞の喜びについて語っている。

 

「海藻グラノーラ」も料理王国100選2018に選出!

2017年に発売した「海藻グラノーラ」が月刊誌「料理王国」が主催する「料理王国100選2018」に認定された。

 

海藻グラノーラは九州産大麦に国産昆布、わかめ、のり、とさかのりを使用し、国産の黒糖、てんさい糖で自然な甘さに味付けした人工甘味料や保存料、香料を一切使用していないグラノーラ。大地と海の食物繊維を同時に摂れて、腸内環境の改善が期待できる。

 

審査員のコメントとして、「海藻が入っていても食べやすい」「健康食として毎日食べたい」「甘味がナチュラルでヘルシー志向の方に良い」などの高評価を得た。

 

「料理王国100選」は料理のプロのための雑誌「料理王国」が取りそろえたアイテムから一流シェフ、バイヤーなど21人の食のプロたちの厳しい目と舌で選ばれた「食の逸品」。今回で8回目を迎える。

 

海苔取材報告

 

自然に感謝の「味」探訪 ~熊本県玉名市~

子どもの頃、やけに魅了された海苔。海で採れると知ってはいるものの、大きな海苔を半分、さらに半分、パリパリ乾いた音を立てて折っていると、つやのある黒褐色のそれが海藻であることをついつい忘れてしまう。

 

そして等分された海苔に、ちょんと醤油をつけ、ごはんを挟みこむようにくるんで口に運ぶとふわっと磯の香がひろがり、ようやく海苔が海で育つことを思いだす。

 

日本有数の海苔養殖漁場熊本県玉名市滑石

まだ夜も明けきらない午前5時。波は穏やかそうで、ひとまず安心。

 

取材日は穏やかな波(滑石漁港)
– 取材日は穏やかな波(滑石漁港) –

 

ここ滑石では昔から旨い海苔の胞子が自生していたため、養殖が盛んになったという。とはいえ最盛期には60名いた生産者もいまは10名だそう。

 

その中のおひとりが、今回ご案内いただいた滑石漁業協同組合員の今村さん。有明海苔を育てて16年の2代目。その今村さんに、なぜ有明海産の海苔は味の評価が高く人気なのかを教えていただいた。

 

海苔養殖歴16年 今村さん
– 海苔養殖歴16年 今村さん –

 

最高な環境の海苔漁場
その理由は、栄養豊かな海水と太陽にあった

九州の4つの県(佐賀、熊本、長崎、福岡)にまたがる有明海。

阿蘇山を水源とした筑後川をはじめ、大小100以上もの河川や地下水にのって豊富な栄養分が流れ込む。

 

海水と淡水が混じり合い、早い潮の流れによって海水はよくかき回され、酸素や栄養分をまんべんなく行き渡らせている。これが他の海より海水の比重を低くし、口にしたとき、柔らかくとろけるような海苔をつくるという。

 

太陽光を浴び栄養と旨みを蓄えた海苔
– 太陽光を浴び栄養と旨みを蓄えた海苔 –

 

また、潮の干満の差が最大6mと大きいのも特長。

潮が満ちているときは海中でしっかり栄養を蓄え、潮が引くと太陽の光をたっぷり浴びて、ぎゅっと旨味を閉じ込める。そのために、潮の満ち引きに合わせた網の上げ下ろしも重要な作業のひとつだそう。

 

自然の恵みをいっぱいにうける有明海は、海苔づくりの最高の環境だ。

 

滑石の地海苔「黒磯のり」 漁期はわずか一ヶ月

黒磯」は滑石漁港の地海苔の名称。淡水だったその昔、ここ滑石は自然に海苔が繁殖していた場所だそう。旨い海苔が育つわけだ。

今は海中に棒を立てて海苔網を張る支柱式養殖法で養殖がおこなわれる。

 

有明海苔は、まず春から夏にかけて牡蠣殻に植えつけて培養される種を水温が23℃台まで下がる十月頃に、網に巻きつける「種付け」をおこない、胞子が育つのを待つ。そして十一月後半ころから海苔づみがはじまる。

 

漁場いっぱいに張り込まれた海苔網
– 漁場いっぱいに張り込まれた海苔網 –

 

在来種と「黒磯」の生育過程での一番の違いは温度。在来種の12~16℃に対し、黒磯は18~20℃。そのため黒磯の収穫は水温が高い十一月後半~十二月のわずかの期間に限られる。寒波が来ようものなら水温が下がりすぎて収穫できないということも。この時期は、天の神様、海の神様に祈るばかりだ。

 

私たちが海苔網の近くで待機していると、いよいよ海苔専用の摘採機を積んだ船が登場。

昔は手摘みだった海苔も、今は刃のついた細い線を回転させる摘採機で収穫を行う。実に見事な船さばきで支柱と支柱の間にするりと船が入り、海苔網の下に潜り込むようにして海苔を摘み取る。

 

狭い支柱の間を通り抜ける摘採船
– 狭い支柱の間を通り抜ける摘採船 –

 

香ばしい磯の香りはいつものごはんを3倍おいしく

摘みとられた海苔は加工場に集められ、異物、珪藻を除去したあと、ミンチ状にして海水、真水を加え、さらにもう一度、異物除去をおこなう。
さらにカットして海水を抜き、熟成器へとかけられ脱水後に板状に乾燥させてできあがり。乾燥中の磯の香りは、海苔が「ごはんの親友」であることをあらためて思い出させる。

 

全自動の海苔製造機で板状に乾燥される
– 全自動の海苔製造機で板状に乾燥される –

 

黒磯はとにかく香りがよい。板のりにあく穴もコシのつよい黒磯ならでは。黒磯の風味を活かした食べ方はなんといっても「佃煮」と今村さんはいう。海苔くささが良いらしい。
インタビューをしているそばから焼き上がり、丁寧に帯を巻かれた艶やかなのりの束が次々とながれてくる。

 

帯を巻かれた後、箱詰めされる
– 帯を巻かれた後、箱詰めされる –

 

待ちきれずに味見しているのは、またまた通販ショップおかげさまの坂本店長ではないか!?

 

おかげさま 店長坂本(左)/同スタッフ 植野(右)
– おかげさま 店長坂本(左)/同スタッフ 植野(右) –

 

炊き立てのアツアツごはんに、醤油をちょんとつけた焼きのりをくるっと巻いて…あぁ夕飯が待ちきれない!
(取材報告 日渡好美)

 

炊き立てのアツアツごはん

 

 

心を込めてがんばります!

 

いつも格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。『年が明けてからの三ヶ月というのは、あっというまに過ぎ去る』と子供のころ聞かされてきましたが、とてもそれを実感しています。皆さまはいかがですか。

 

通販『おかげさま』も気がつけばスタートから一年と少しが経過。皆さまとの出逢いで、多くのご縁を紡ぐことができました。皆さまの笑顔やわくわくのきっかけになれることが、私たちのかけがえのない喜びです。

 

これからも日々、お寄せいただく貴重なお声を励みに、食を通じて寄り添えるような、丁寧な通販ショップを目指していきたいと存じます。

 

どうぞ、この一年も通販ショップ「おかげさま」へのご期待にお応えできるよう精進して参りますので、引き続きのご愛顧をよろしくお願い申し上げます。

 

心を込めてがんばります!
– 会社の玄関に飾られた門松の前での一枚。大きな門松を見上げる度に身の引き締まる思いです –

 

スタッフ新年の抱負

 

雪だるま作りました

雪だるま作りました

 

先日大寒波の影響で、めったに雪が降らない熊本でも積雪が。
昼休みには坂本店長・米原・岩﨑の三人で雪だるま作り。三人とも子供のようにはしゃぎ、雪の冷たさに負けず夢中になっていました。
最後に、完成した雪だるまと記念撮影。予想以上に可愛くて、何だか愛着がわいてしまいました。(岩﨑)

 

 

編集後記

店長Jr.涼輔くん
– 店長Jr. 涼輔くん –

 

店長の坂本です!新年を迎え、気持ちも新たに「おかげさま」の精神を常に大事にしながら頑張っていきたいと思います!

現在海苔の収穫真っ盛り。1歳5ヶ月になる息子の涼輔は海苔が大好好きで、新物の海苔を両手に持ちながら、むさぼり食っております(笑)。

 

息子にも安心して食べさせられるような商品作りを心がけ、皆様へご紹介していきたいと思いますので、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

それでは次号もお楽しみに!