想像もつかないところで使われている海藻

想像もつかないところで使われている海藻

 

今回の海藻コラムでは、
海藻の意外な使いみちについてお話ししたいと思います。

 

海苔、ワカメモズク、アカモクなどなど、美味しく食べられる海藻たちですが、海藻に含まれる成分、たとえばナトリウム、カリウム、ヨードなどの成分を抽出して、

 

火薬の原料に使われたなんて話しもあり、太平洋戦争時代、小学生や中学生が海岸で火薬の原料に使うために海藻を採取していたということもあったそうです。

(※今現在は、海藻から火薬の原料を抽出することは無いそうです。)

 

海藻から火薬というのは極端な例ですが、海藻の意外な使いみちを今回のコラムで、紐解いていきたいと思います。
意外なところで、意外な用途で、海藻が形を変えて利用されていることをこれから一緒に見ていきましょう。

 

 

 

目次

 

 

■このコラムを読むと得られる読者さんのメリット

今回のコラムを読むことで得られる読書さんのメリットは、ズバリこの3つです。

 

  1. 海藻にはそのまま食べる以外の使い道があることがわかる
  2. 食用に向いていない海藻も私たちの役に立っていることがわかる
  3. たくさんの海藻が密かに私たちの生活に深く関わっていることがよくわかる

 

それでは、さっそく海藻コラムに入っていきましょう。

 

 

■使いみちの幅が本当に広い海藻

日頃から食べ慣れている海藻ですが、海藻は食べるだけでなく、実は姿形を変えて様々な事に利用されています。

たとえば、食用、工業用、医療用、飼料用、肥料用などですね。

 

食用は、アイスクリームやチーズ、ヨーグルトなどに利用され、工業用は、シャンプーや化粧品等に、医療用は様々な病気の薬などに利用されています。

 

海藻はコンブやアカモクなど健康効果で注目されることが多いのですが、食べられる海藻も食べられない海藻も、姿形を変えて役に立っている、人類の大切なパートナーなのです。

では、もう少し詳しく海藻の利用について見ていきましょう。

 

 

●食用として

海藻から抽出された成分からアルギン酸ナトリウムなどに精製して、アイスクリームやチーズ、ヨーグルトなどに使われていますが、その他にもガム、ジュース、ケーキ、そして、プリンやゼリー、人工のイクラにも使われています。

 

では、海藻がどんな使われ方をしているか、アイスクリームを例に少しご説明します。

 

アイスクリームには、海藻が姿を変えた食品添加物である安定剤が使われています。

この安定剤は、読んで字のごとく、アイスクリームを安定させるために使用されています。具体的な効果は、アイスクリームを溶けにくくしたり、食感を良くしたりします。

 

もしアイスクリームに安定剤が入っていないと、ボタボタと早く溶け始めるため、口溶けの良いなめらかな食感を味わうことができません。(全てではありませんが・・・。)

 

それから、少し変わった食材にはなりますが、人工イクラを作るのにも海藻から精製されたアルギン酸ナトリウムが使われています。

 

このアルギン酸ナトリウムは、カルシウムと結合することでゼリー状に固まるのですが、この性質を利用して、イクラの外側がアルギン酸ナトリウム、

 

中身が赤色に着色したサラダオイルを特殊な装置を通して、乳酸カルシウム水溶液の中に、一滴一滴入れることで、本物そっくりの人工イクラが出来上がります。

 

食用海藻いろいろ

 

 

●工業用として

シャンプーや化粧品の他にもカップ麺や薬の錠剤等を固めるために使われます。

その他にも、農薬や糊、塗料にも使われています。

 

また、今は行われていませんが、先ほど少し触れたように、海藻を焼いて灰にしたものを火薬の原料にしていました。

これは海藻に含まれるカリウム、ナトリウム、ヨードが火薬の原料として必要だったからです。

 

爆弾

 

 

●医療用に

お薬の錠剤を固めるために使用されたり、高血圧症や甲状腺肥大症の予防薬や治療薬に使われていますし、歯形を取るためであったり、お薬のカプセルの材料に使われたりしています。

 

医療用

 

 

●肥料や飼料として

主に、土壌改良や農作物の病気や病害虫に対する抵抗力を上げるために使われています
また粉末にしたものは、家畜の飼料としても使用されています。
海藻は健康にいいと言われていますが、動植物にも良いんですね。

 

今ご紹介したものは、もちろん海藻から抽出された成分を使っていますが、それぞれ、使う成分が違います。

使われるそれぞれの成分のお話しをすると長く、また難しくなってしまいますので、今回は海藻が姿を変えてどんなところで使われているのかをご説明しました。

 

牛豚鶏

 

 

■海藻の意外な使いみちについてコラムを書こうと思ったきっかけ

今回、海藻の意外な使いみちについてコラムを書こうと思ったきっかけは、私、海藻太郎が小学生の時の理科の授業まで遡ります。

 

その日の理科の授業で、先生が寒天を持ってきました。

祖母が寒天を使ったおやつをよく作ってくれていたため、私にとってなじみのある食品でした。ただ、なじみがあっても寒天のことを深く知っているわけではありませんでした。

 

その日の理科の授業で、先生から寒天が、海藻から出来ていることを教えていただき、とてもおどろきました。

帰宅後、祖母に「寒天は海藻なのか?」と確認したほどでした。

 

寒天が海藻から出来ていると言われても、

形は海藻とは似ても似つかないし、色は半透明だし、先生の話を聞いただけでは信じられませんでしたが、祖母も寒天は海藻から出来ていると教えてくれたため、やっと納得したほどです。

 

そこで、私は思いました。

あの海藻が、こんな物質になるのだから、もしかしたら私の知らない海藻の使われ方がもっとたくさんあるのではないか?と思ったわけです。

しかし、その時の私は小学生。

 

毎日学校へ通学し、たくさんの宿題(当時の担任の先生は宿題が多かった)、野球やドッジボールなどなど、やらなければならないことがたくさんありましたので、だんだんと海藻への興味が薄れていきました。

 

そして、今、海藻コラムを担当させていただくことになり、さまざまな海藻の謎について想いをめぐらすようになって、ふと、小学生の時の理科の授業を思い出したわけです。

 

理科の授業

 

 

■海藻がさまざまな用途で使われる理由

それでは今から、海藻が食用だけで無く、さまざまな用途で使われる理由を海藻太郎が3つの点からご説明したいと思います。

 

1.日本国内に豊富にある

日本には、世界でも有数な漁場がたくさんあり、魚はもちろんですが、海藻も豊富に収穫されています。

 

日本の海藻類の漁獲量・生産量は世界4位です。日本人は昔から海藻を食べていましたから、普通に収穫して食べる以外にも別の利用方法を考えるというのも自然の流れだったのでは無いでしょうか。

 

日本は資源が少ないと言われていますが、海藻が様々な用途に利用されていることを考えると、日本は資源大国と言えるのでは?と私は思います。

 

 

2.ゴミになりにくい

海藻はダイエット食品として注目されていますね。

これは、海藻に含まれる成分がダイエットに良いと言われることの他に、カロリーがとても低いからでもあります。

 

海藻は、体のほとんどが水分ですので燃やしてしまえばほとんど残りません。

つまり、工業用の原料としてゴミの量も少なくて済むため原料としてのメリットも高いのです。

 

 

3.有用成分が多い

海藻に入っているいろいろな成分が、今回のコラムで紹介した用途に使われています。

日本人にとって海藻は食用というイメージが強いですが、海外では海藻は工業用の原料として認識され使用されることが多く、食用として使用されるのはわずかなのです。

 

食用だけでなく、工業用として使われると言うことは、海藻には有用な成分が多いからと言えますね。

 

 

■まとめ

今回は海藻の意外な使いみちについてお話ししました。

食用だけでなく、私たちが日常使っている製品にも海藻が使われていることがわかりましたね。

 

食べるだけでなく、想像以上に私たちの生活に深く関わっているのが海藻です。

これからも、食卓に海藻を使ったお料理が並ぶと思います。

そんなときに、今日のコラムを思い出していただき、いろんなところで海藻が使われていることをお子さんに話して聞かせてあげてください。

 

海藻コラムも今回で10回目。

海藻の疑問、質問などありましたら、ぜひお聞かせください。

今後のコラムに採用させていただきたいと思います!

 

 

海藻太郎